「成功」を誰が決めるのか、ようやく言葉にできたから書きました。
仕事やものづくりを通して、今までにたくさんの”すごい”人に会ってきました。
見たことのない技術で仲間と起業したり、新しい技術を気軽に誰でも利用できる場所を作ったり、家業を継いで自分らしく新しく事業を起こしたり、伝統を継承したり、子育てをしながら人のお子さんまで勉強をみたり、プロ顔負けのお裁縫技術やお菓子作りをしたり等々、自分の知恵やアイデアをもって、行動している人たち。
仕事柄いろいろ調べ物をしていると、その活躍を新聞で知ったり、街でその製品を見かけたりすることがあります。
その時、私はなるべくその人に連絡をするようにしています。
“成功ってなんだろう?” わたしの中で、ずっと言葉にできなかった問い
ある時久しぶりに会った友人に
「わたしが成功していない時から、あなたはわたしに興味をもっていた?」と聞かれました。
不思議な気がしました。私は出会った時から“成功している人”だと思っていたのに。
でも、その「成功している」って、どういう意味なんだろう?
ずっと言葉にできなかったけれど、ようやく少し、わかった気がします。
わたしが見た“あなたの成功”
あなたの作ろうとしているもの、作ったもの、場所、アイデア、言葉に救われた人がいる。私もその一人。
成功って、もしかしたら「結果」じゃなくて「誰かの心に届いたかどうか」なんだと思うんです。
成功は“自分がそう思える瞬間”にだけ存在する
一般的には「数字」や「肩書き」で成功を測りがちだけど、私にとって成功は、もっと静かでとても個人的なものです。
本当に心が震えるのは、誰かの心が動いたことが自分に返ってきたとき。
自分ではまだまだだと思っていても、あなたの存在に救われてる人は、もういる。
成功とは、自分の情熱が誰かの心に届くこと
それは、自分が情熱を持って取り組んだことが、
誰かの役に立った時。
誰かの心に届いて、その人が少しでも軽くなったとき。
しかも、その「役に立った」という感覚は、自分の中から湧いてくるものではなく、
その人の「喜び」や「言葉」や「行動」として返ってきたときに、初めて実感できるものです。
「成功」は、自分の中ではなく誰かの記憶に残るもの
私たちはよく、自分自身のために成功したいと思うけれど、
本当に心が満たされるのは、自分の行動や言葉が、誰かの人生にポジティブな影響を与えたときなんだと思います。
たとえば企業なら累計販売数や受賞盾、子育て世代の皆さんならなにかしらの賞状など「成功の証」のようなものがありますよね。
それを喜んでくれるのは、一緒に働いたチームや親や家族ではないでしょうか?
本人にとって「成功の証」は、数字や賞状じゃなくて、そういった誰かのうれしそうな顔や「ありがとう」のひとこと。
心の中に静かに積み重なっていくものです。
私がそう考えるようになったきっかけ
そのことを、私自身が深く実感したのは、fun pun clokが賞を受けたときでした。
グッドデザイン賞確定のメールをもらった時、正直よくわからなかったのです。それがなんなのか?
もちろん、レムノスさんと資料も作ったし、一生懸命プレゼンもしました。(緊張しすぎて右足が攣りながら)
受賞者が載るグッドデザイン賞のウェブサイトに掲載された審査員の評価を見て、『情熱』と書かれていたことに、デザインが評価されたんじゃないんだぁ..と、小さな驚きと気づきの芽を感じました。
嬉しいな♪神様が獲る賞だよー!ってな具合で、SNSに写真を載せてその日は普通に寝て、起きたらびっくり!!!
funpunclockを持っているママたちから、それはそれはたくさんのメッセージとお子さんとの日常の幸せな風景の写真と共にエピソードを共有してもらえたのです。
ジワジワと、受賞してよかった!!!と、いう気持ちが自分の内側からコンコンと湧いてきました。
「情熱を注いだ時間が“意味のあるものになった”」と気づけた、この瞬間が私にとっての”成功”体験でした。

「受賞した」という結果そのものよりも、実際に生活で使ってもらえていること。
お子さんとの幸せな日常の風景にあること、きっとその景色は記憶に残っていくこと、どんな時間を送っているんだろう?と想像して子育てのカオスな喜びと苦しみがごちゃ混ぜの感情で繋がれること。
たくさんの写真やメッセージが何よりも嬉しかったのです。
SNSのある時代に産まれてよかった!!!

情熱を持って走り続けてきたあなたが、もし今、迷っていたとしたら。
情熱があるだけで、もう十分素晴らしい。
でも、もしエネルギーが切れそうだったり、迷う気持ちがあるなら、簡単なことから整えていくのが良いと思う。
わたしは今、子育ての終盤で漠然とした寂しさを抱えながら、大好きな連載を楽しみつつ、片づけをしたり、本を読んだり、静かな時間の中で自分を整えています。
縮んだバネがつよく反発するように、外から動いていないように見えても静かな力をぐんぐん蓄えているイメージ。
自分を整えることが、情熱を絶やさないコツだと考えています。
あなたも、もうすでに成功しているかもしれない
今このブログを読んでいるあなたへ。
子育てで迷っていたり、やりたいことがあるのに自信が持てなかったりしているかもしれない。
もしかしたら世の中でいう「成功者」でも、目の前の選択・判断・行動の速度の中で孤独を感じている人もいるかもしれません。
でも、自分の「想い」を持ち続けていること自体が、情熱であり、美しさだと思う。
自分がつくった何かが、誰かの生活の中に根づいているかもしれない。
たとえば、日々の御飯とかでも
それはもう、あなたの知らないところで、成功しているのかもしれない。
あなたが情熱を持って生きていること、それが何より尊い。
成功は、人の心を動かした“そのあと”に、静かにやってくる。
あなたの情熱が誰かに届いていたら、それが“成功”。
そして、あなたはそれを知らないまま、情熱をもってまた何かを作り続けていく。
それが、わたしの考える「成功者」です。
情熱を見失いそうな時、わたしの背中をそっと押してくれる4冊
自分を信じきれない日も、言葉はそっと手を差し伸べてくれます。
ここに挙げるのは、情熱が揺らいだとき、立ち止まりたくなったとき、
わたしが何度もページをめくってきた本たちです。
静かだけれど、まっすぐな問いを差し出してくれる、そんな存在です。

📘 『世界がもし100人の村だったら』
小さな村に地球上にいる人の数を割合に置き換えて見つめ直すことで、自分のいる場所の尊さに気づき、動く勇気をくれる一冊。
📗 『メイド・バイ・ハンド』
Makerムーブメントの根底にある価値観「失敗をおそれないこと」「成果を共有すること」が、挑戦する勇気をくれる本。
📕 『預言者』(カリール・ジブラン)
生きることそのものを静かに問う詩のような哲学書。子育ての時や結婚など、読むたびに新しい気づきがある本。
📘 『私のいる文章』(森本哲郎)
高校生の頃に出会った私のバイブル。「書く」ことは「生きる」こと。静かに深く問いかけてくる名著。
本を読むという行為は、誰とも比べずに、自分のペースで歩ける旅のようなもの。
このリストの中に、あなたの情熱をもう一度思い出すきっかけがひとつでもあれば、うれしく思います。